ハサミの知識
ハサミの鋼材
ハサミとは鋼からできています。
鉄と鋼の違いは
鉄に炭素を混ぜると鋼になります。
鉄:炭素を 0~0.04%含んだ物
鋼:炭素を 0.02~2%含んだ物
イモノ鉄:炭素を 2.1%~6.7%
ハサミの鋼材には
・錆にくい、刃材質が良い(長切れする、長期間使用できる)
・錆び易い、刃材が柔らかい(長切れは劣り、刃も弱い)
ネット販売では偽造品の「国内メーカー名の偽造」や「鋼材の材質表示の偽造」があります。
購入前には注意が必要です、と言っても材質に関しては見分けが難しいのが事実です。
オールステンレス 刃材が軟質の為 価格が安い・長切れしづらい・錆びやすい ・耐久性が低い・軽い
420程度 材質硬度が少柔らい・錆びに弱い ・弱強度刃材
超合金ステン 鉄分が多いと錆び易い・刃が付けば切れ味はあるが、長切れは鋼材質により違いがある・メーカーにより材質が異なり基準安定がない
海外440C、440 国内の物に比べ刃材も柔らかい・長切れ硬度は落ちますが価格は低価格で購入できる物が多い ・錆びも以外に強いが刃が付けば切れ味はそこそこある
日本製440C 国内ではレギュラーな材質です。
コバルトV1 コバルト合金の中ではコバルト質が少ない合金。加工技術が必要。
コバルトV金10号(コバルト合金鋼)国内のシザーはV10で作られてる物が多い良品材質 ・国内で現在一番使われているレギュラー材質・コバルト入りステンレス合金 コバルト使用率1%~3%以内と推定
セラミック刃材 一般的にセラミックは鋼では無いため割れやすいかけやすいのが難点・刃が付けは問題なく切れ味はある
コバルトファージング合金(ATS鍛造系コバルト合金鋼)コバルト使用率5%前後・カーボン、クローム、モリブデン配合で硬い毛の人より 柔らかい毛質の切れ味は最良の鋼で滑らかさの強い材質・セニングに関しては非常にマイルドでよい切れ味・鍛造の為やわらかい切れ味。加工技術が必要。
コバルトスペシャル コバルト合金より多く含んだ鋼材
フルコバルト (高純度コバルト) コバルトが約50%以上を含んだ物は錆びない・曲がりづらく折れやすい・磨いても「光らず曇った感じ」になるのもこの材質の特徴・コバルトが多い為鋼材も高値でありメーカーによりステライトと呼ぶ・刃材も鋼と違い研ぎメンテナンスの知識が必要 ・錆びる事の無い材質・短所はハンマーで叩けないので調整不可能・磁石に付かない・焼き入れ不要で加工が難しい
ダマスカス鋼 セニングには特に最適な材質で滑らかな切れ味・毛質の柔らかい毛質の切れ味は良い・国内ではコバルトファージング系とハイス鋼ダマスカス系などがある
粉末ハイス鋼(スーパーゴールド) 刃持ち良く切れ味も良い・ 高硬度の鋏材質・コバルト使用率5%前後含みV10よりコバルト、モリブデンも多く含まれるので 滑らかさは抜群・ウォルフラム合金&コバルトスペシャル(コバルト合金鋼)V金10号をパワーアップした鋼・・元素W(ウォルフラム)配合鋭い切れ味
ナノパーティクル(微粒子粉末鋼・ハイス系)国内のハサミでは最も硬度の高い材質・力強く長切れ感も最高レベル・硬い髪なども薄刃の加工でも力負けしない・錆びにくく強い鋼・ハイス系は粉末状(パウダー状)にして分離を防ぐ為パウダー粒子にし鋼材を混ぜて作る